ヘビは古来から信仰の対象として扱われてきた神聖な生き物。私たちにとって今でも特別な存在です。この記事では、巳年の由来や過去の出来事を振り返りながら、巳年生まれの人の特徴や上手く付き合うコツまで、巳年に関わるアレコレをじっくり解説します!
目次
【干支・雑学】巳年ってどんな年?
「巳」という字は胎児の形を表した象形文字で、子宮が胎児を包む様子が由来とされています。また、巳(ヘビ)が冬眠から目覚め地上に這い出すことから、冬に根をはった草木が芽を出し「新しい種子が生まれる」という意味があると言われています。
このようなことから巳年は、力を蓄えていたものが芽を出す「起点」の年、脱皮する特性と併せ「再生と誕生」を意味する年と言われています。他にも巳(み)と実(み)を掛けて「実を結ぶ」年と言われたりもします。
【巳年】実際に起こった過去の出来事
実際に起こった過去の出来事を振り返ってみると、まさに巳年のイメージと重なる出来事が数多くあったことが分かります。
<1965年>
日本サッカーの競技レベル向上を目的に「日本サッカーリーグ開幕」1993年に開幕される「Jリーグ」誕生の基礎となる。
<1977年>
王選手のホームラン世界新記録更新により「国民栄誉賞」が創設。気象衛星「ひまわり」や無人宇宙探査機「ボイジャー2号」の打ち上げが行われ科学の発展の礎となった。
<1989年>
日本の歴代元号の中で最も長く続いた”激動”の昭和から「平成」へ。
<2001年>
「アメリカ同時多発テロ」の発生により国際テロ組織の脅威を世界中が知ることに。また、当時の皇太子・同妃の間に初子である「愛子内親王」が生まれる。
<2013年>
東京都が夏季オリンピック開催地に選ばれ「2020年東京オリンピック」開催が決定。まさに戦後から復興(再生)し大きく成長(誕生)した”日本”を象徴することに。
また、東日本大震災から2年、創設9年目にして「東北楽天ゴールデンイーグルスが球団初の日本一」に輝き、地元・東北では歓喜の輪が。
次の巳年である2025年には、大阪湾の人工島・夢洲(ゆめしま)で「大阪万博(万国博覧会)」が開催されます。「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに、少子高齢化やエネルギー課題を最先端技術や英知を集め解決していく、まさに「再生」と「誕生」を象徴する年となるのではないでしょうか。
【干支・雑学】巳年生まれの特徴と性格
「巳(ヘビ)」はデリケートで繊細な生き物。今ではペットとしても人気ですが、自身では体温調節が出来ないため人の手で触れ過ぎると弱ってしまうことも。飼う際には注意したいですね。また、目や耳はほとんど機能していませんが、その分、皮膚や舌・嗅覚が発達していて目と鼻孔の間には第6感器官を持つなど、環境に併せ著しい進化をとげてきた特殊な生き物です。
【巳年生まれ】性格と特徴①長所
そんな著しい進化を遂げてきたように、巳年生まれも向上心が高く、自分の弱点や問題点を克服するための努力は怠らない性格。常に目標に向かって自分を高め、計画を周到に練りながら冷静に物事を進めることが出来る計画性の高い特徴も目立ちます。
また、獲物を狙うような高い集中力で粘り強く物事をこなし、着実にレベルアップすることが得意で、負けず嫌いな性格から何度転んでも立ち上がるような、打たれ強さも持ち合わせています。そんな巳年生まれは、自らの能力(芸)を極限まで高め、その能力や芸は名人芸と呼ばれるような「名人肌」の人が多いとされています。
【巳年生まれ】性格と特徴②短所
しかし、高い向上心と集中力を持ち合わせている分、1つのことに執着しすぎて周りが見えなくなることがあります。また、負けず嫌いな性格は高いプライドに繋がり、人に弱みを見せることを嫌い、自分のことを話そうとしない秘密主義な傾向があります。また、他人への興味よりも自己顕示欲が強いので、冷静沈着な性格から感情が薄く冷たい人だと誤解されやすいタイプとも言えるでしょう。
そんな巳年生まれには、こちらから話を聞いて隠す気持ちを引き出してあげることで、秘密主義な性格に寄り添ってあげると良いですね。また、1つのことに執着しすぎないように客観的な意見や視野を広げてみるよう勧めてあげると、持ち前の向上心で問題を克服していけるのではないでしょうか。
【巳年生まれ】各年代の有名人一覧
上記のような性格から芸能界やスポーツ界でも長く活躍し、その道の「名人肌」タイプの人が多いのが特徴です。海外でもオーランド・ブルーム(俳優)、ジーコ(サッカー)など第一線で長く活躍する方ばかり。ちなみに草間彌生(芸術家)も1929年生まれの巳年です。
1941年・・・徳光和夫(タレント)、萩本欽一(コメディアン)、渡哲也(俳優)
1953年・・・小林幸子(歌手)、関根勤(タレント)、古谷徹(声優)
1965年・・・YOSHIKI(ミュージシャン)、香川照之(俳優)、太田光(お笑い)
1977年・・・松たか子(女優)、安室奈美恵(歌手)、市川海老蔵(歌舞伎)、中田英寿(サッカー)
1989年・・・内村航平(体操)、錦織圭(テニス)、香川真司(サッカー)、賀来賢人(俳優)
※敬称略
【干支・雑学】巳年生まれと相性の良い干支・悪い干支
巳年と相性の良い干支と悪い干支を一覧にしてみました。また、相性の悪い干支とは少しのことを意識してみることで上手く付き合えるのではないでしょうか。
<相性の良い干支>
◆子年・・・自分にないものを面白いと感じ合える良い相性。
◆丑年・・・基本的な性格が違うことが逆に強い協力関係になる良い相性。
◆卯年・・・気さくな卯年に心を開きやすく良い関係になれる。
◆辰年・・・好奇心旺盛な辰年を冷静に分析できる巳年が支える良い相性。
◆巳年・・・同じ性格で考えや気持ちを分かり合える良い相性。
◆午年・・・お互いの良い面を引き出せる良い相性。
◆未年・・・打ち解けるまでに時間がかかるが長く付き合える良い相性。
◆申年・・・真逆の性格ですがそれを受け入れることが出来れば非常に好相性。
◆酉年・・・考えが似ていて意気投合し強い協力関係で非常に良い相性。
<相性の悪い干支>
◆寅年・・・お互いの考えが異なり上手くいきにくい相性。(適度な距離感を意識しよう)
◆戌年・・・真面目な戌年をつまらなく感じやすくあまり良くない相性。(良いところをみつけよう)
◆亥年・・・真逆の性格で噛み合わないことが多く良くない相性。(仲裁者や間接的な付き合いをしてみよう)
中でも特に酉年とは相性が良く、強い協力関係はもちろん長く信頼できる関係を築くことができます。
関根勤(1953年生まれ巳年)とタモリ(1945年生まれ酉年)は芸能界デビューからの長く深い付き合いで、関根勤が初映画監督を務めた作品にも自ら直談判しタモリが特別出演したほど。他にも賀来賢人(1989年生まれ巳年)と佐藤二朗(1969年生まれ酉年)のような年齢差があっても良い関係を築くことができます。
【干支・雑学】巳年にまつわるトリビア紹介
巳年にまつわるトリビアをまとめてみました。
①巳年生まれはお金に困らない!?
「ヘビの抜け殻」を財布に入れておくとお金が貯まる風習は有名ですね。昔からヘビは幸運の生き物として扱われており、巳年生まれも生涯お金に困らないとか。
②古くから神聖の対象として信仰されていた
神社の拝殿や神木などに掲げられている「しめ縄」もヘビを神聖視していた古代の人々が、ヘビをモチーフに生み出したものだと言われています。他にも縄文土器の装飾や正月飾りの鏡餅も、それぞれヘビの模様やトグロを表したとされており、有名なツタンカーメンの黄金マスクも同じヘビの仲間であるコブラをモチーフに作られたと考えられています。
また、白い蛇はその希少性からも「神の使い」や、その土地を守る「水神」として縁起の良い象徴として有名です。
③こんなところにも「ヘビ」が!?
ヘビは古くから生命の象徴として扱われてきました。脱皮する特性が「再生と誕生」を意味するのはもちろん、強い毒をもつ一方で薬などに使用され医学や薬学の象徴としても考えられたからです。そのため今では、日本を含む世界各国で使用されている救急医療のシンボルマーク「スター・オブ・ライフ」にも使用されています。
(画像引用元:http://www.star-of-life.jp/star_of_life/index.html)
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巳(ヘビ)は見た目の少し怖いイメージとは裏腹に、神聖で縁起の良い生き物として古くから信仰の対象とされ身近な存在として扱われてきました。現代でも至る所にその名残や風習が受け継がれているように、私たちの生活にも無くてはならない大切な存在です。このような、巳年生まれの特徴や性格から、上手く付き合うコツを見つけより良い関係を築くきっかけにしてみましょう。